各診療科目・専門外来のご紹介
腎臓、膀胱、前立腺、尿道など、おしっこの通り道の病気の診断・治療を行います。
こんな症状ありませんか?
- おしっこが近い
- 夜何回もトイレで目が覚める
- おしっこに血がまじる
- おしっこが漏れる
- おしっこするときに痛い
- おしっこが残った感じがする
- 前立腺癌検診でPSAが高いと言われた
おしっこの悩みは多くの方が抱えておられます。一人で悩まずに、一度ご相談ください。
●おしっこが近い
おしっこの回数が何回で多いと感じるかは人によって様々ですが、昼間の尿の回数が8回以上あるとき「頻尿」といいます。頻尿の他に排尿時の痛みや残尿感がある場合は膀胱炎による症状かもしれません。急に強い尿意がおこる、間に合わなくて漏れてしまうなどの症状がある場合は過活動膀胱を疑います。その他、血尿がある場合などは膀胱癌の可能性もあります。原因によって治療は大きく変わりますのでまずは泌尿器科を受診してください。
●夜何回もトイレで目が覚める
夜間2回以上トイレに行くとQOL低下に繋がります。夜間頻尿の原因は膀胱だけの問題ではなく、実は泌尿器科疾患以外の病気が原因となっていることがよくあります。特に多いのが夜間多尿です。夜間の尿量が高齢者では1日尿量の3分の1以上、若年者では20%を超えていると夜間多尿といいます。例えば1日2000mlの尿が出ている人で夜間の尿量が1000mlであれば夜間多尿となります。夜間多尿の原因は水分の撮り過ぎ、高血圧や心不全、腎機能障害、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、利尿剤内服など非常に様々です。睡眠障害も夜間頻尿の原因になります。夜間頻尿はまず原因を調べる事から始まりますのでまずは泌尿器科を受診してください。
●おしっこに血が混じる
見た目に赤いおしっこ(肉眼的血尿)が出た時には「そのうち治るだろう」と思わずに必ず泌尿器科を受診してください。血尿が出た時に腰部や腹部に痛みがある場合は尿路結石、排尿時痛や残尿感がある場合は膀胱炎の可能性があります。無症状の方で「痛くもなんともなかったから大丈夫」と思わないでください。実は症状のない血尿は一番問題です。膀胱癌などの癌による血尿では血尿以外の症状がない方がほとんどです。症状のない血尿は必ず泌尿器科を受診してください。
見た目は赤くないのに尿検査で血が混じっている(顕微鏡的血尿)と言われた方、慌てる必要はありませんが一度は泌尿器科での精査を受けてください。30~80%で自然に良くなり、悪性の病気が見つかるのは1.4~6%程度と言われています。しかし、60歳以上、男性、肉眼的血尿の既往がある、喫煙者では癌が見つかる頻度が高くなります。
●おしっこが漏れる
おしっこが漏れる原因としては切迫性尿失禁、腹圧性尿失禁、前立腺肥大症、神経因性膀胱・・・とたくさんの疾患があります。多くは、急に尿意を感じて我慢できずに漏れてしまう切迫性尿失禁、咳やくしゃみなど腹圧がかかった時に漏れてしまう腹圧性尿失禁です。両者は同じ尿漏れでも治療が全く異なります。まずはご自分の尿失禁の原因を調べる事から治療は始まりますので是非泌尿器科を受診してください。
●おしっこするときに痛い
おしっこがなかなか出ない、何回もトイレに行く、残尿感もあるなど他に症状はありませんか。おしっこをするときに痛みを伴う場合は尿道炎、膀胱炎などの炎症の可能性が高いです。そのほか、尿路結石などの疾患でも症状を呈することがあります。
●おしっこが残っている感じがする
おしっこが残っている感じがする場合、本当に尿が膀胱内に溜まっている場合とそうではない場合があります。膀胱炎や尿路結石では尿が溜まっていなくても溜まっているように感じる事があります。本当に尿が溜まっているのであれば、溜まった尿を出す事が出来ない原因を調べる事が必要になります。
●前立腺癌検診でPSAが高いと言われた
PSAは前立腺癌の腫瘍マーカーですが、高値だからといって必ずしも前立腺癌が見つかるわけではありません。前立腺肥大症や前立腺の炎症でも数値は高くなります。外来検査で前立腺癌の可能性が否定できなければ入院の上、麻酔下に前立腺生検という前立腺の一部を針で採取して顕微鏡で調べる検査が必要になります。
女性泌尿器外来の紹介
当院には泌尿器科の藏田 彩(くらた さや)医師による「女性泌尿器外来」があります。
通常の泌尿器外来は受診しづらいと感じている女性患者さんのための外来です。最近、おしっこが近くなった、漏れるようになって困ってる、おしもから何か下がっている…、など泌尿器科的なことから外陰部のお困りごとなどなんでも結構です。
女性の尿モレの原因の多くは切迫性尿失禁、腹圧性尿失禁のいずれかです。「切迫性尿失禁」とはじっとしていても急に尿意を感じて、トイレに向かってる途中に漏れてしまう尿モレです。膀胱が過敏になって起こります。お薬での治療が中心ですが、お薬で効果がない場合は手術による治療法もあります。
「腹圧性尿失禁」は咳、くしゃみ、重たいものを持つなど腹圧のかかる動作をした時に起こる尿モレです。これはおしっこを我慢するための筋肉が弱くなって起こることが多く、軽ければ骨盤底体操などの運動で筋肉を鍛えたり、筋肉を締まりやすくするお薬を飲んだりすることで軽減することもありますが、ひどくなると手術が必要になります。
尿モレは症状の程度や原因によって治療法が大きく異なるため、正確な診断を行うことが治療への近道になります。
恥ずかしさからこれらの病気がひどくなるまで我慢をしている人が多いですが、より快適な生活を送るために、一度ご相談ください。