福岡青洲会病院からのお知らせ

2020年12月17日 重要なお知らせ
発熱・かぜ症状で外来を受診する皆様へご案内(詳記)

新型コロナウイルス感染についての説明書

~発熱・かぜ症状で外来を受診する皆様に知っていただきたいこと~

2021/1/26追記  福岡青洲会病院COVID-19対策本部 

・新型コロナウイルス感染症に対しての外来の役割は患者様の症状の精査が必要かすぐに必要かの判断をし、適切な感染予防をし、地域の患者様をお守りすることです。

・現在、感冒様症状が出た患者様はすべての患者様が新型コロナウイルス感染症疑いとなります。しかも症状がない人から感染することもわかっているため、普段からマスク、手指衛生などの標準的な予防はする必要があり、これらをしていることが前提となっております。

・咳嗽がひどい、高用量の酸素が必要と言うような状態でなければ近くにいるだけで感染することは通常の感染対策をしていれば少ないとされています。

新型コロナウイルス感染症の検査をするのが外来の役割ではありません。理由としてPCR、抗原検査はともに感染がないと診断するには十分な精密性がないため、検査が陰性でも症状がある場合には感染対策をして隔離での対応が最も安全であるからです。実際に検査陰性の患者様からのクラスターが報告されています。また、軽症患者さんには治療薬は現時点ではありません。

・症状が改善する方では発症6日後以降には感染は広げないという報告があるため、症状発症後5日間の経過観察が最も大切です。

・検査の実施は患者様の希望ではなく、必要かどうかは医師の判断となります。検査が比較的高額であること、複数回の検査が保険で認められていないことが理由です。原則として5日間以上症状が続いた場合のみに新型コロナウイルス検査を検討しますので当初は症状緩和のための薬剤処方で自宅待機していただくことがほとんどです。

・症状発症初期で症状に対する薬剤(治療薬ではなく症状を少し軽くする薬剤です)が必要ない程度の場合には必ずしも受診の必要はありません。

・通常の救急車対応と共に診療を行っているため、症状が軽症と判断(これは日本救急学会から出ている公式なトリアージというものによって60分以上待てる患者さんの判断をしています)された場合には待ち時間が長くなる可能性があります。さらにもし、新型コロナウイルス感染症の検査をした場合には検査結果が出るまで最大で3時間(混み合う場合にはそれ以上の可能性があります)かかりますのでご理解をお願いいたします。

・以上をご理解の上で受診していただくことをお願い申し上げます。

<説明文>

新型コロナウイルス感染症の約4割は発熱がありません。嗅覚味覚障害は比較的特徴的とは 言われていますが、鼻水、咳、咽頭痛などのいわゆる感冒症状はこのウイルスでも他のウイルスでも出るため区別はつけることは出来ません。また、PCR検査、抗原検査も確実に感染をしているかしていないかを判断することは出来ません

区別が唯一できるのは経過を見て症状が長引くかどうかと言うことです。

COVID19診療の手引き第三版より

最も大切なことは他の人に感染させないことであるため、症状がひどくなければ検査なしでの自宅待機を推奨させていただいています。

状態の変化による対応については24時間対応しておりますので症状が強い場合にはご相談ください。(福岡県内の医療状況によっては他院紹介の可能性はあります。)

検査については唾液または咽頭ぬぐい液のCOVID19抗原検査を当院では施行しています。

検査の必要性および検査の種類は医師が判断いたしますが、唾液検査をする可能性を考え以下の確認お願いいたします。

<COVID19唾液検査について>

・原則車で待機していただき、車の中で唾液の採取を行います。

・水以外の飲食を1時間程度空けて専用容器に唾液を2mlほど採取していただきます。

・歯磨きや、ガムなども避けてください。

・採取の際は喀痰を出す必要はありません。粘稠性が検査に影響することもあるため、唾液をご提出ください。

判定ができない結果が出ることありますので、再検査で再度来ていただいて鼻咽頭ぬぐい検査が行われることがありますのでご了承ください。

<Q and A>

Q:感冒症状ってなんですか?

A:ウイルスは粘膜という組織に広く感染するため、いくつか特徴的な症状が出ます。鼻水、咽頭痛、咳嗽のうちの2つの組み合わせではほとんどがウイルス性の感染症であり、症状がつらい時に薬を使うくらいで自然と治る可能性が高いです。時々感冒の1週間後に肺炎をこじらせる患者様がいますが、予防的に抗菌薬を使用することは推奨されていません。

Q:熱が出ていますが本当に大丈夫でしょうか?

A:全身状態が良ければ熱は何かに対して反応しているだけであり、正常な反応のひとつです。ただし、歯ががちがちするほどの発熱(悪寒戦慄)や意識が悪い、呼吸が早い、血圧が普段より低い場合には注意が必要です。

Q:仕事、学校はどうしたらよいですか?検査をしてもらえと言われたのですが?

A:上記の通り、検査が陰性だとしても本当に感染がないとは言い切れませんので、通学、通勤許可は出せません。検査陰性で通常通りに生活してしまうことが感染の拡大を惹起しますし、高額かつ治療方針が変わらない検査は推奨していません。感染拡大を予防するためには、適切な感染対策をする必要があります。最も安全なのは隔離経過観察です。例として当院は院内での感染を防ぐために以下の対応をしています。

体調不良時:37℃以上の発熱、咽頭痛などの感冒症状、急性の嗅覚味覚障害があった場合は自宅療養とし、病院の受診はなし。3~5日間経過しても症状が改善しない場合は受診してもらい、検査するかどうかについて判断する。

法的な決まりはないため、患者様の職場の上司、学校等の最終判断となります。最も安全なのは症状発症後5日間経過観察し、症状が改善した場合に出勤、登校することです。

Q:就業許可、登校許可の証明書がほしいのですが?

A:申し訳ありませんが、許可の証明書は上記の通り検査が陰性でも感染の否定はできないので証明書は作ることが出来ません。一般的に症状発症後5日後以降は感染性がない可能性が高いので良いことにはなりますが、法的に許可という表現は出来ないのが現状です。

Q:PCR/抗原検査をたくさんするのが重要だとテレビや雑誌で言っていました。

A:上記の通り全例で検査をすると膨大な医療費がかかり、かつ一定数いる陰性でも本当は感染である人たちが見逃される危険性があります。現時点では検査を積極的にするという推奨は専門家の中ではしておらず、それよりも普段のマスク、手指消毒、環境消毒などの感染対策をし、無症状の人でも感染対策をして人にうつすかもしれないと考えながら生活をすることが大切です。

Q:重症化するかもしれなくて心配です。

A:上の表にある通りの死亡率となっています。重症例は原則として肺炎を合併し、酸素化の低下が出てくるため、呼吸困難があった場合には早めに再度受診してください。本当に心配であれば市販で酸素モニターが売っていますのでそれで計測するのも良いかもしれません。

Q:感染した人と濃厚接触したかもしれないのですがどうすればいいですか?

A:検査陽性患者様の濃厚接触者は保健所が判断し、その指示に従います。原則その判断でよいのですが、接触から症状発症までに2~7日かかるとされており、14日で全例発症するとされています。ですので最も慎重に見るのであれば14日間の経過観察が必要となりますが、感染を予防しながら生活すれば感染を拡大する可能性は低いですので「うつったかもしれない」で不安になる必要はなく、通常通り感染予防しながら生活してください。症状が出始めた場合も同じで症状が強くなければ5日間自宅療養をしていただければ大きな問題はありません。

地域の方の健康を守り、不安を少しでも取り除ければと思います。もしも質問があった場合にはまた共有させていただきます。

×